霧染鉢「酔芙蓉」
霧染鉢「酔芙蓉」

​SUIFUYO

​霧染鉢「酔芙蓉」径39cm

​2019年


「染まる」という現象は、人にも草花にも起こり得る。
かつて人が、花弁の白から紅に染まっていくさまに「酔」の漢字を充てたのは、自身を重ねたからだろう。
それは花への共感にも似た優しさのように思われる。


俳句では、酔芙蓉を「白芙蓉」「紅芙蓉」と一文字を入れ替えることで表現を使い分ける。
とすると、私が制作したのは、霧染鉢「紅芙蓉」だろうか。

明け方にはすっかり紅色に染まって萎んでしまう一日花。
作品の中では、萎んだ姿が愛らしい象徴のように存在するけれど、
実際は驚くほどの優れた仕掛けで、色と姿を変化させている。
それは人の心を癒すほどに美しい。

「ホモ・ファーベルの断片」展より